「気づけば、毎日が息苦しい。」
朝は子どもを保育園に送り届け、会社では上司や部下の板挟み。夜は家事に育児に追われ、自分の時間なんてほとんどない——。
気がつけば、心も体も限界ギリギリ。
「自分が頑張らなきゃ」「男なんだから弱音を吐くな」と踏ん張るけれど、本当はもうキャパオーバー。
この記事では、仕事と家庭の両立に苦しむ男性たちの実情と、今日からできる具体的な対処法をわかりやすく解説します。
考え方の見直し、時間の作り方、職場との向き合い方まで、あなたが“自分を大切にする”ための第一歩を一緒に探していきましょう。
「仕事に家庭でキャパオーバーの男性」が発生する理由とよくある傾向
現代社会では、30代~40代の男性を中心に「仕事と家庭の両立」でキャパオーバーに陥る人が増えています。
ここではその理由やキャパオーバーになってしまう人特有の考え方の傾向について解説します。
共働き・働き方の変化による負担増
キャパオーバーになる理由はいくつかありますが、一つは共働きが当たり前になったことで、男性も家庭での役割を担うようになったことがあげられます。
例えば、これまで朝から夜遅くまでバリバリ働いていたサラリーマンが、結婚や子どもが出来て以降も同じような働き方を続けようと思うと、単純に家事・育児と負担がアドオンされ、キャパオーバーになってしまうことがあります。
また、働き方の変化も要因の一つと考えられます。
コロナ以降、テレワークやフレックス制度の導入により働き方が柔軟となり仕事と家庭の両立に一役買っている反面、「いつでも仕事ができる」からこそ、プライベートと仕事の境目がなくなってしまう人もいます。
そのような人は、家庭との両立を目指そうと自然と長時間労働に繋がり、知らず知らずキャパオーバーに繋がってしまうことがあります。
キャパオーバーの男性によくある特徴と思考パターン
キャパオーバーに陥る男性には、いくつか共通する特徴や考え方があります。ここでは代表的な2つを紹介します。
–完璧主義・責任感が強い
完璧主義・責任感が強い人は、「家庭でも仕事でも完璧でいなければならない」と無意識に思い込んでいることが多く、自分を追い詰めがちです。
例えば、仕事で頼まれたことは断らずに全部こなそうとし、家庭では子どもの送り迎えや家事も完璧にやろうとする。
こうした“全部やろう”という姿勢が、時間も体力も消耗させてしまいます。
-家族のために頑張りすぎる
次に、「家族のために」と頑張りすぎるタイプも要注意です。
良い夫、良い父親であろうと努力すること自体は素晴らしいですが、限界を超えてまで頑張ると逆効果です。
家族の笑顔のためにと深夜まで仕事をこなし、朝も子どもの世話をし、結局自分がボロボロになってしまう。これでは本末転倒です。
これらの特徴に当てはまる方は、自分の思考のクセを見直すことが、キャパオーバーを防ぐ大切な一歩となります。
キャパオーバーを脱するためにやるべきこと<考え方を変えよう編>
仕事と家庭でキャパオーバーになった男性が最初に取り組むべきなのは、「考え方を変えること」です。
全てを背負い込むのではなく、自分の気持ちや体力に正直になることで、改善の糸口が見えてきます。
抱えているタスクを書き出す
まずは、現在抱えている「やること」をすべて紙に書き出してみましょう。仕事、家庭、育児、家事などジャンルは問いません。
視覚化することで、自分がどれほど多くのことを背負っているかを客観的に把握できます。負担の重さを「見える化」することが、キャパオーバー解消の第一歩です。
「やらなくていいこと」を決める勇気
書き出したタスクを見直し、「自分でなくてもいいこと」「やらなくていいこと」に丸をつけてみましょう。
例えば、毎日の夕食作りを週に数回だけ宅配にするだけでも負担は軽くなります。すべてを自分でやろうとせず、「任せる」「手を抜く」ことも立派な判断です。
仕事と家庭に優先順位をつける習慣
「今日は子どもの参観日があるから、定時で帰る」「今週は仕事が繁忙期だから、家事は最低限に」といったように、そのときどきで優先順位を決めるクセをつけましょう。
仕事も家庭も大事ですが、どちらか一方を少し引くことでバランスが取れます。すべてを100点でこなそうとしない柔軟さが、キャパオーバー回避につながります。
男だって弱音は吐いて良い
「男だから我慢しないと」「甘えてはいけない」という考え方は、もう古いです。
限界まで我慢することが美徳ではなく、自分を大事にすることが、結果的に家族を大切にすることにつながります。
上司や同僚、家族に「今ちょっとしんどい」と言えるだけでも心は軽くなります。心が壊れてからでは遅いのです。
キャパオーバーを脱するためにやるべきこと<時間創出・メンタルケア編>
考え方を変えたら、次は「仕組み」でラクをしていきましょう。時間と心の余裕を取り戻すには、工夫が必要です。
使えるものは使い、負担を軽くする
家事や育児は、すべてを自分でこなす必要はありません。ロボット掃除機や食洗機、時短調理器具などをフル活用しましょう。
また、宅配弁当サービスやネットスーパーも便利です。「やらない選択肢」を持つことで時間が生まれ、気持ちにも余裕が出ます。
可能であれば、両親や義父母の力を借りるのも手です。頼れるものはどんどん頼りましょう。
メンタルケアの方法
時間を確保したら、必ず「自分だけの時間」を毎日15-30分は作りましょう。
仕事や家事が断続的に発生し、落ち着く瞬間がないことは、大きな心理的負担になります。
趣味、散歩、好きな音楽を聴く、コーヒーを飲む、なんでも構いませんので、好きなことをして自分を取り戻す時間を設けることが大切です。
そして、睡眠を削らないことがとても大切です。寝不足は思考力とメンタルを大きく下げます。多少の家事を後回しにしてでも、睡眠は最優先にしましょう。
キャパオーバーを脱するためにやるべきこと<思い切って環境見直そう編>
どうしてもつらい場合は、環境そのものを変えるという選択も視野に入れましょう。「現状維持=正解」ではありません。
会社へ時短勤務・部署異動を相談
今の会社で働き続けるなら、「時短勤務」や「異動」の相談をしてみましょう。家庭と両立したい気持ちは、決してわがままではありません。
例えば、ストレスによってメンタルの不調をきたし長期間会社へ行くことができなくなるような事態は、会社としても損失になるため避けたいものです。
長期的に健康的に働き続けることを考えれば、現在の環境やライフステージに応じて働き方を見直すことは十分選択肢となり得ます。
「自由な働き方」ができる職場への転職
もし今の職場で両立がどうしても難しいなら、転職を考えてもよいでしょう。
リモートワークが可能な職場や、フレックスタイム制度を導入している企業では、家庭とのバランスが取りやすいです。
育児に理解のある会社を探すことで、心にも体にもゆとりが生まれます。「逃げ」ではなく「前向きな選択」として、転職は有効な手段です。
まとめ|「仕事に家庭でキャパオーバーの男性」が“自分を大切にする”ための第一歩
仕事も家庭も大切にしたいと思う男性ほど、無理をしてキャパオーバーになりがちです。ですが、「頑張らない選択」「任せる勇気」「環境を変える力」を持つことで、今のつらさから抜け出すことができます。
一番大切なのは、家族を支える自分自身が元気でいること。そのために今日から1つ、無理せずできることから始めてみましょう。
コメント